こんにちは!サラリーマン投資家ひらまさです。
これまで、米国への投資については、S&P500連動のインデックスファンドを中心に行っていましたが、最近は高配当ETFの魅力に気づき、今回紹介するHDVとVYMの二つのETFにも投資を行っています。
二つとも配当利回りや運用益が優秀で、運用されているセクターもディフェンシブ銘柄を中心にしっかり分散されています。今回の記事を読むことで、「ETFって何?」という方でも、高配当ETFの特徴やメリットなどの基本的な知識が身につく内容となっていますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
1.そもそも高配当ETFってなに?
まず、ETF(上場投資信託)とは、株式市場に上場されている投資信託で、個別株と同じように市場で直接取引を行う投資信託のことです。通常の投資信託との違いは、信託報酬が安いとうことと、買い付け方法が市場が開いている際に、直接注文する形になっているということです。
そのため、通常の投資信託のように定期の積み立て注文は基本的に行えません。(SBI証券であれば積み立て注文が可能です)
ETFの中にも、様々なタイプのものがありますが、高配当銘柄を集めたETFが高配当ETFということになります。
2.HDVの特徴
HDV(iシェアーズ コア米国高配当株ETF)は米国ETFの中でもかなりメジャーな銘柄です。高配当ETFとしてはメインに据えて投資を行っている人も多い銘柄だと思います。
ヘルスケア、エネルギー、通信のセクター比率が高い銘柄です。
経費率が0.08%であり、低コストでの運用が可能です。
下記が5年間のチャートと構成比率(上位銘柄とセクター)になります。

ヘルスケア | 21.92 |
エネルギー | 19.66 |
通信 | 16.28 |
公益事業 | 10.05 |
生活必需品 | 10.03 |
資本財・サービス | 8.84 |
情報技術 | 7.28 |
金融 | 4.10 |
素材 | 0.82 |
一般消費財・サービス | 0.71 |
ティッカー | 銘柄 | 構成比率 |
T | AT&T Inc. | 9.39% |
XOM | EXXON MOBIL CORP | 8.36% |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | 7.08% |
VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 6.79% |
PFE | PFIZER INC | 5.96% |
CVX | CHEVRON CORP | 5.75% |
IKO | COCA-COLA | 4.12% |
MRK | MERCK & CO INC | 4.07% |
CSCO | CISCO SYSTEMS INC | 4.04% |
PEP | PEPSICO INC | 4.01% |
特徴を簡単にまとめるとこんなかんじになります。
・コロナショック以前は右肩上がりのチャート
・現在は一時的な下落から回復基調
・ヘルスケア、エネルギー、通信のセクター比率が高い
・直近の配当利回りは4.9%
・経費率が0.08%と低コスト
2019年までは米国株式市場自体が好調だったこともあり、右肩上がりの非常に強いチャートになっています。コロナショック後は、一時的に大きな下落局面を迎えていますが、現在は徐々に回復傾向です。株価下落に伴い、配当利回りも4.9%(コロナ以前は4%弱程度)と高水準となっています。
HDVはエネルギーセクターが19%台と高い比率になっていますが、現在コロナによる航空業界を中心とした移動の制限の影響もありマイナス要因になっていると思われます。
コロナショックにより、テレワークの普及が今後進む可能性が高く、近年の各国のCO2削減義務などの環境保全の流れから考えると、エクソンモービルなどの石油関連の伸び率は下がってしまうことも考えられます。
ただ、構成比率の高いヘルスケア、通信関連のセクターに関しては今後も伸びていく可能性が高いと思われます。ほかのセクターにも基本的にバランスよく分散されており、安定した運用が行いやすいという特徴があると言えると思います。
3.VYMの特徴
VYM(ヴァンガード社米国高配当株株式ETF)も高配当ETFではメジャーどころです。米国株の400社以上の銘柄に分散投資されており、安定した運用が期待できます。
また、HDVと比較して、エネルギーセクターへの投資比率が低いため、HDVと併用してバランスをとることも可能です。
また、経費率0.06%であり、超低コストで運用可能な銘柄でもあるため一番のおすすめだったりします。

金融 | 19.0 |
消費財 | 13.9 |
ヘルスケア | 13.6 |
テクノロジー | 10.4 |
消費者サービス | 9.2 |
公益 | 8.8 |
資本財 | 8.2 |
エネルギー | 8.2 |
通信サービス | 5.1 |
素材 | 3.6 |
ティッカー | 銘柄 | 構成比率 |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | 3.73% |
XOM | EXXON MOBIL CORP | 3.40% |
JPM | JPMorgan Chase&Co. | 3.33% |
PG | P&G | 2.57% |
CSCO | CISCO SYSTEMS INC | 2.43% |
VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 2.43% |
PFE | Pfizer Inc | 2.42% |
INTC | intel Corporation | 2.40% |
CVX | Chevron Corporation | 2.33% |
T | AT&T Inc. | 2.26% |
・チャート波形はHDVにかなり近い
・今回のコロナショックでの落ち込みがHDVより若干少ない
・金融、消費財、ヘルスケアのセクター比率が高い
・エネルギーのセクター比率が低い
・直近の配当利回りは3.5%
・経費率が0.06%
VYMはHDVと比較するとエネルギーのセクター比率が8.2%と低めであり、今回のコロナショックでの落ち込みが若干少なくなっています。
配当利回りは直近で3.5%とHDVに比べると若干見劣りをしますが、VYMの構成は配当貴族と呼ばれる連続増配を続けている企業が多く入っているため、将来的に安定的に配当が増えていくという公算があります。
VYMは米国企業400社に超低コストで分散投資が行える非常に優れたETFだと思います。
また、高配当ETFでもうひとつ有名な銘柄としてSPYDがありますが、今回のコロナショックで一時50%ほどの下落に見舞われており、下落局面での弱さが気になるところです。(HDVとVYMは30%程度の下落だった)
SPYDは不動産の構成比率が高い銘柄ですが、今回のコロナショックでは不動産業界へのダメージも大きかった(オフィスやホテル関連の損失が大きかったと言われています)ため、大幅下落という結果になったと思われます。
ただSPYDについては5%を超える配当利回りの高さが最大の強みであり、配当を主目的にして保有している方も多いです。個人的にはVYMやHDVと組み合わせて保有するならアリかなと思っています。
以上が個人的に優秀だと思う高配当ETFの紹介になります。個人的に結論を言うとVIMが最も分散性に優れ(400社へ投資)ており、経費率も低コストのため、どれか1つだけ銘柄を選ぶとすればこの銘柄かなと考えています。
ただ、配当利回りはHDVやSPYDのほうが高いため、これらのETFを組み合わせることで配当の期待値を上げていくという考え方も良いように思います。
未来を見通すということは、どんな優秀な投資家でも不可能です。
だからこそ資産運用をする際には分散性や安定性について考慮しながら投資をしていくことが大切だと思います。コロナショックで不安定な情勢ではありますが、粛々とコツコツと投資を継続していこうと考えてます。
サラリーマン投資家ひらまさでした。
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